三重県四日市市

05.01.31更新
諏訪神社の祭礼である四日市祭は、戦前の最盛期には4輛の大山をはじめ、町毎に趣向を凝らした小山と呼ばれる 名古屋型系の山車や鯨船、釣り物や練り物の風流など、30余りの山車や練り物があったと云われます.
惜しくも太平洋戦争の四日市空襲で一部を残しその大半が焼失してしまい、現在では往時の面影をうかがい知る事は出来ません.
現在夏に行われている「大四日市まつり」は行政や商工組織が企画運営するイベントであり、 諏訪神社の祭礼ではありませんが、戦後に復活した山車がパレードに参加します.

山車の詳細

中納屋町「大入道」 新丁「菅公」 「岩戸山」 「甕割り」

鯨船

鯨船は、「鯨を見つける」「追い詰める」「鯨の反撃」「船の後退」「銛での鯨突き」などの古式捕鯨の様子を陸上で模擬演技するものです.
伝承される鯨船の分布は三重県北西部に限られ、四日市市の富田地区、南納屋町、磯津町、七ツ屋町(休止中)、鈴鹿市長太、等の伊勢湾沿岸部に 現存しますが、実際にこの地域で捕鯨が行われた記録や伝承は残されていない.


南納屋町「明神丸」 富田地区
富田地区鳥出神社の鯨船
4輛の詳細

他地区に譲られた山車とからくり

昭和25年、袋町が七代目玉屋庄兵衛に依頼し、浦島太郎のからくり山車を復活させましたが、昭和49年に愛知県碧南市中区に売却されています.

参考資料:
郷愁の四日市祭
三重県祭礼行事記録調査報告書
北勢鯨船行事調査報告書
文化展望・四日市19
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