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名古屋市中川区牛立天王祭「牛頭天王車」

03.02.09更新


則武庄愛知郡牛立村、現在の名古屋市中村区牛立町は中日ドラゴンズの元本拠地だったナゴヤ球場から南へ1Km少々.
 旧牛立村の氏神である八幡社の社殿に、天王社は秋葉社とともに並んで建てられています.天王社の例祭である牛立天王祭には、「牛頭天王車」が斎宮社(熱田区切戸町)まで往復します.
 この牛立界隈は近世までは名古屋の城下町を取り巻く農村の一つでした.昭和初期から宅地化が進み、現在では田畑は見られなくなりましたが、町の所々にその名残が見ることができます.

牛頭天王車
 高力猿猴庵が書いた『尾張年中行事絵抄』には「牛立村天王祭挑燈数多飾りし小車一輌を引く」とあります.19世紀初頭には既に山車を曳いていたようですが、この山車は現在の牛頭天王車ではなく詳細は不明です.
 現在の山車は天保7年(1836)頃の建造と伝えられ,慶応元年(1865)に現在の北区清水2丁目にある八王子神社の山車を譲り受けたものです.
 言い伝えでは慶応元年(1865)に26円50銭だったようですが,純農村の牛立村が購入するには相当の苦労があったようです.
からくり人形
祭りの様子

牛頭天王社


水引幕

鬼板・懸魚 高欄下の飾り「銀杏文様」

参考資料:名古屋市史・民俗編
名古屋市山車調査報告書3
尾張年中行事絵抄

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