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太平鰭の名称は二重虹梁の上部中央に棟を支える束がありますが、こうした束の中でも特に彫刻が施された物は形が瓶子に似ていることから太瓶束といいます。太平の字を当てるのは縁起かつぎのためです。 この太平束の両脇を鰭の様に飾ることから太平鰭と呼ばれます。一部の書籍には笈形と解説したものがありますが笈形とは太平束の両脇が蟇股に似た物をいい、知多型山車では見られません。 この太平鰭、奥まった部分で懸魚の影になり非常に目立ちにくく彫刻が入れられる順序としては後のほうになります。懸魚がまだつけられていない場合は良く見えますがこうした場合、太平鰭も彫刻が入れられていません。 太平鰭の彫刻は太平束を置き左右に分割されたものと、太平束を置かず一面に彫られたものがあります。一面に彫られたものは太平鰭の背板の内側に棟を支える構造材としての束が置かれます。 左右に分割されたものでも太平束ではなく力神を置いた物もあります。こうしたものは力神は棟の過重はなく装飾的な彫刻で構造材としての束があると思いますが、ご存知の方は教えてください。 |
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