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第70回 山車の破風板


 破風板は名古屋型山車では上山の前後、知多型山車では上山の前後と前山の前後に付きます。知多型の前山後部の破風板は山車の堂山と接する部分で両端しか見えません。堂山と前山をつなぐ構造から正
東海市大田・黒口組
面の破風板のような形にはなっていません。
 
東海市大田・黒口組里組の山車は前山の幅が堂山の幅と同じで、堂山の中に前山が入りこんでいる形で、垂木も下段の方の数が多くなっていますが、ここの山車には後部の破風板がない特殊な造りとなっています。
 
美浜町布土・平田の山車の前山は堂山より幅が広いですが後部の破風板がありません。こうした後部の破風板がないのは古い造りのようです。破風板の両端を破風尻といいます。知多型でも古式の山車、名古屋型では比較的多くの山車は唐草紋が彫られ、丸みを帯びた加工がされています。こうした加工は古い形式と考えられ、現在、多くの知多型山車では直角となっています。彫りという装飾がない変わりに金具で飾られています。
東海市大田町・里組
美浜町布土・平田
常滑市北条「神明車」
名古屋市若宮「福禄寿車」

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