[尾張の山車まつり]−[祭吉の山車祭講座][続・女人禁制]

第7回 続・女人禁制

 前回は女人禁制についてお話しましたが、もう少し補足したいと思います。
 現在でこそ、多くの山車祭で女性の参加者が見られますが、古くは女人禁制がほとんどだったと思います。ではいつ頃から女性の参加が認められたかですが、一つの事例を紹介したいと思います。
 常滑の祭だと記憶しているんですが(以前に聞いた話。)明治、大正、昭和と続けられてきた山車祭りですが、大東亜戦争(太平洋戦争)開戦に伴い昭和16年の祭を最後に一時期山車の曳行が中止になります。
 終戦後、昭和21年に再開されますが、その頃の話です。当時日本は敗戦無条件降伏によりアメリカに占領統治されていました。祭を見に来ていたGHQの付添いの女性が山車に上っていったそうです。急なことだったそうで、止めることもできず、それから山車に女性も乗れるようになったとか。
 事の真意はわかりませんが、戦後アメリカは日本を民主化したわけですから男女平等の祭参加の命令があったかはわかりませんが、女性の参政権も戦後に認められたわけですから、こうした時代の流れから女人禁制がゆるまったのかもしれません。
 他には山車組で戸数の少ない組などは、人数を揃えるため男女問わず組を挙げて山車祭をするところもあったでしょう。私の地元、常滑でも女性の若衆も増えてきました。字(山車組)によってはまだまだ厳しいところもありますが、年々華やかになってくることでしょう。           

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