山車祭の見所の一つが山車に載せられたからくり人形です。知多半島の山車全てにあるわけではありませんが「からくり人形の宝庫」といわれる愛知県ですから、多くのからくり人形が残されています。
からくり人形は胴の中が木製の機械仕掛けになっており、そこにつながる糸によって操作されます。(中にはゼンマイによる自動人形もあります。江戸時代の木製ロボットといった感じでしょうか。からくり人形、中でも山車に載せられたものを「山車からくり」といいます。
知多半島の山車からくりは山車の型式で分けれると思います。前回、書きましたが名古屋型はからくり人形の舞台の要があり、ほぼ全ての山車にからくり人形が載せられています。(常滑の小倉の山車にはありませんが以前はあったそうです。)
さて、その名古屋型のからくり人形ですが、だいたい四体で一組になっています。前の一段低い部分に采振り人形。これは山車の運行時采を振りながら指揮を鼓舞します。その後ろの上段最後部には、ほぼ等身大の大将人形。これは腕や首が少し動く程度です。この前で二体の人形が様々な演技を見せます。肩車や倒立や面かぶりなど山車によって様々です。こうした形式は名古屋で見られる山車からくりと同様です。 中には例外として、一体のみ(東海市横須賀大門の三番叟)とかあります。
これに対して知多型は全ての山車にからくり人形が載っているわけでなく、名古屋型のように四体一組にもなっていませんし、大将人形もいません。一体のみとかニ体とか山車によって様々です。神社で神様に奉納するといった感じですね。
あと、からくり人形ではないですが多くの知多型の山車で見られるのが、三番叟のあやつり人形です。手、足、首と三人が分担します。三番叟のあやつり人形はまたの機会にお話します。
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名古屋市中村区
紅葉狩車 |
横須賀・大門組
三番叟 |
亀崎東組・宮本車
三番叟 |
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