[尾張の山車まつり]−[祭吉の山車祭講座][知多半島の山車]

第2回 知多半島の山車

 知多半島各地には多くの山車が残されています。その数は90とも100台ともいわれ、曳
名古屋型の山車
横須賀・本町組
き廻されずに蔵に眠っているもの、解体処分されてしまったものまで含めると、その数はそれ以上。今だ完全には調査研究されていないのが現状です。
 さて、こうした多くの山車ですが、大きく分けて二つの型式があります。名古屋型の山車と知多型の山車です。名古屋型は名古屋市
知多型の山車
亀崎田中組「神楽車」
内の祭で見られる山車で、名古屋を中心に各地に現存しています。知多半島では名古屋市に接する東海市から常滑市に至る北西部に分布しています。その特徴は外輪式でその上には柱で胴が組まれ、前後左右を幕で飾ります。
上部には、からくり人形が載せられますが 、一段低くなった部分に采振り人形、その後ろには逆立ち、肩車など様々な妙技をするからくり人形が載せられ、その部分には柱が立てられ唐破風の屋根がつきます。こうしたことから名古屋型の山車はからくり人形を載せる舞台といった要素をもった山車と言えるでしょう。
 これに対し知多型の山車は半田市を中心に発達したことから半田型とも呼ばれ、半田市を中心に知多半島南部に広く分布しています。その特徴は内輪式でその上には柱で胴が組まれ、左右と後が幕で飾られます。その前に
横須賀・公通組 亀崎中切組「力神車」
は壇箱と呼ばれる壇が付けられ、その上に柱が立てられ唐破風の屋根がつきます。また、胴の上部にも柱が立てられ唐破風の屋根がつきます。
 知多型の山車にも一部にはからくり人形も載せられますが、随所に彫刻が施され、前から見ると動く神社といった感じ、名古屋型に比べ、彫刻など芸術的要素を持った山車と言えるでしょう。
 また名古屋型、知多型以外にも名古屋型と知多型の混合型とか三河の影響を受けた型とかもありますが、詳細はまたの機会ということで。

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