No.26
02-07-29追加


裸の写真
場所:
 その日,私は市内のとあるカメラ店でうら若き女性店員を相手に商談(別名値切り交渉ともいう)の真っ最中であった.
 すると当然携帯電話がけたたましく鳴り響いた(これちょっと誇張表現ですな.正確にはポケットに入っていたマナーモードにしてあった携帯電話がブルブルしただけなのだが).


『もしもし,novaさん?○○組の××ですが』(組といってもあっちほうの組じゃないです)

『はい,novaです.』

(からくり人形の)裸の写真ありませんか?』

『裸の写真?いっぱいあるよ.で,どんなの?』

『○○組の小さい方の(唐子)なんですが,あったら貸してもらえませんか』

『小さいの?あるよ,じゃ(メールで)送るね』

 比較的鈍な私ですが,さすがに電話を切った途端,目前の店員の顔が心なしか引きつっていたのを見逃さなかった.
あれ?何か不味いことでも?......

「あ!」

でもなー.今更「人間の裸」じゃなくて「人形の裸」です,と否定するのも変だし.
第一「人形の裸」のほうが,もっと危ない人間と思われそうだ........
でも裸の写真をいっぱい撮ってると思われるのも大いなる誤解.

『さっきのは,○○組の小唐子のからくり人形の服を外した姿の学術写真だったよね』
と確認を装うのも面倒だし,もういいか.....

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