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〜犬山市外町に残る古人形「七夕」? |
平成13年3月3日、外町公民館で古い人形の頭を見つけました.それは二つあり,いずれも大人の拳よりやや大きい程度で,塗りは剥げてかなり古いもののようです. 顔の造りや表情も,現在の尾張系の山車に乗る,からくり人形のそれとは,随分違っており,もちろん,現在の外町『梅梢戯』の唐子とは明らかに異なります. 頭の後ろに付いた真鍮の金具が特徴的で,同じ犬山市の魚屋町「真先」の天女に似たもののようです. 犬山祭の古い車山の姿が描かれている資料に『犬山祭行粧絵図』があります. 絵図を詳細に観察すると,現在は見られない中山正面の采振り人形とともに、上山から左右に張り出した出樋に,真ん中から割れた丸い作り物(星か?)が二つ.そしてその内側に,金色の光背(後光か?)を背負った人形が二体見えます. 七夕のからくりであれば,この絵に描かれているのは,おそらく牽牛と織女なのでしょう. この人形が外町の公民館にあった人形によく似ているのです.特徴ある後光らしきものも双方の人形に残されています.また風貌もそれとおぼしき男女なので,断定は出来ませんが,これを牽牛・織女と推定するに十分かと思われます. 七夕はご存じ,年に一度七月七日の七夕に出会う牽牛・織女の物語ですが,この寛政の絵図にある七夕のからくりが,どのようなもので有ったかはわかりません. 絵図から推定する限りでは,車山の外に張り出した左右の星が割れて,中から牽牛・織女が現れ,出会うようなものなのでしょうか. 現在,外町のからくりは「梅梢戯」という梅の梢で倒立する唐子で,これは文政10年(1827)に玉屋庄兵衛によって作られたものです. |
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