早春の梅が咲き誇る庭先で、大小2体の唐子人形が陽光(ひざし)を浴びて遊んでいます。やがて大唐子人形が、梅の梢に吊り下げられた太鼓を叩き遊びます。
それを見ていた小唐子人形が真似をし、乗っていた蓮台から梅の梢の中段に左手をついて飛び移り逆立ちし、水平になった太鼓を首を激しく振りながら喜び叩きます。大唐子人形はそれを見て仰天して尻もちをつきます。
やがて場面も人形も元に戻り、のどかな遊び風景に変わります。小人形の逆立ちと、蓮台への戻りをいかに素早く操作するかが見所です。
なお、演技開始と終了には、必ず大唐子が囃子の合図で正面に向かって一礼します。
文政10年5代目玉屋庄兵衛
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