山車の高欄下を囲む支輪彫刻は「唐獅子」です.「親子獅子」や「獅子と手鞠」などおよそ30体の多彩な唐獅子が変化に富んだ表情や姿態を見せています. ヒノキ材に黒漆と一部を金箔で仕上げられた彫刻は瀬川治助重定の作で、彫刻裏に「瀬川 治助」、「尾州名古屋彫物師 瀬川治助重定藤原 重定」等の刻銘から確認出来ます. この彫刻の制作年を示す資料は確認出来ていませんが、山車の建造年とされる文政10年(1827)前後と思われます.
「尾州名古屋 彫物師瀬川治助 藤原重定作」