大門組の山車には名古屋型で必須といってもよい前人形がなく、前棚には三宝に載せた瓶子が置かれています.
また、上山のからくり人形は社に変身する三番叟人形が1体のみでこれも名古屋型としては唯一です.
大柄の三番叟人形は、剣先烏帽子をかぶり右手に神楽鈴、左手に扇を持って四本柱内中央に立ちます.
からくり次第は、三番叟人形が曲(下がり羽〜三番叟)に合わせ鈴を振り、扇を開いて舞います.そののち一転して人形が後ろを向くと、背中の部分が社祠の扉になり、パタパタと斎垣・屋根・階段そして鳥居が現れるまでを一瞬のうちに演ずるものです.
その仕掛けは糸30本を要し4人がかりで操作します.
人形の制作者や制作年など詳しい事は不明ですが、昭和33年に名古屋の人形師伏田新一が頭を修理し、昭和50年(1975)にも七代目玉屋庄兵衛によって修理が行われています.
囃子に合わせ神楽鈴を振る |
左手に持った扇を開く |
舞い終わると後ろを向き |
上半身が倒れ |
胴が社に変わりはじめる |
|
胴体から屋根が出て |
鳥居、斎垣、脇障子が出来る |
社の完成 |