西之口「雷神車」の解体修理

08-02-29更新

常滑市西之口の鉄砲津「雷神車」は、昨年5月から屋根、高欄廻りの修理のため解体されていましたが、平成20年2月24日に部材の完成を待って再度組み立てが行われました.

雷神車は天保13年(1842)に廣井村中之切(現名古屋市中村区名駅5丁目)で建造された見舞車で、明治11年(1878)に西之口鉄砲津が中之切から150円で買い求めたといわれます.

昭和37年を最後に祭礼に曳かれなくなっていた雷神車ですが、平成5年には老朽化した部材を修理或いは新調して祭礼に復帰します.
台輪、車輪、空木立等の構造材はこの時に新たに造り替えられていますが、屋根や四本柱は当時のままで老朽化して危険なため、今回修復が行われたものです.

唐破風の屋根、皿天井、四本柱、手高欄は新たに部材を新調.浜縁や鬼板・縣魚等の彫刻類は修理して使用されています.

西之口の祭礼は今年平成20年度は4月19・20日の両日です.平成16年に同じく大規模な修復が行われた「西寶車」とともに、美しく輝く2輛の山車が曳き廻されます.
なお、雷神車の披露は平成20年3月30日に行われます.

平成19年5月13日解体


解体された部材

懸魚の鳳凰

浜松のK工務店で修復

残された空木立はまだ新しい

 

修復前の太平鰭
修復後の太平鰭
修復前の惣台
修復後の惣台

部材裏の墨書


浜板に墨書された『天保十三壬寅 六月』(上)と
『なやうら中ノ切若キ連中』(右)

皿天井裏の『中之切天井板』

平成20年2月24日組上げ


部材到着を待って作業開始

組み上がった屋根

取り替えた旧材


人形を載せて