05-03-17

 唐子指南車
唐子指南車は愛知万博「愛・地球博」の長久手愛知県館ウェルカムモニュメント「踊る指南鉄塔」の中央台座部分に展示予定の九代目玉屋庄兵衛師作のからくりです.
仙人を乗せた台車を曳き、前方に回転したり、面被り(靱猿)のからくりを30分毎(所要約4分)に演じます.


これは、展示用に先立って製作された三分の一のミニチュアです.
(面を被った状態)

車輪と連動した歯車の組み合わせにより、台車の向きが
変わっても仙人は常に一定の方向を向く事になります.
自動車の差動歯車(ディファレンシャルギア)を想像すれ
ばイメージしやすいでしょうか.

指南車とは字のごとく車が如何なる「方向を向こうとも、車上の仙人の手が常にの事です.諸説ありますが、古代中国で戦争の時に敵の方角を知るために使った、或いは帰途道に迷った使者に与えたともいわれます.
人を指導することを「指南」といいますが、指南車が常に南を向いて人の行く道を指し示すことが語源になっています.
当尾張地方では、名古屋東照宮祭の警固行列に淀町(現中区伏見)が宝暦13年に指南車を造り七人の唐子が此の車を引いたと伊勢門水の「なごやまつり」に記されています.


この2枚の写真は実際に万博で展示されるホンモノの唐子指南車
の歯車部分です.
耐久性が必要な部分は黒檀が使用されています.

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