トピックス2002

02/02/07


竹田からくり引き札
資料提供:九代目玉屋庄兵衛師

 山車からくりのルーツは寛文2年(1662)に大坂・道頓堀の竹田一座のからくり興行からだといわれます.
 先日,玉屋庄兵衛師の所蔵品から竹田からくり興行の引き札を見る機会がありましたので,紹介させていただきます.
 年代は不明ですが,数枚まとめられた木版刷です.なかでも,興味をひかれたのが『傀儡師』.
これは亀崎田中組の上山人形にて演じられている題材と同じもので,非常に類似点が多く見うけられます.
まさに,この竹田からくりをそのまま田中組の山車に乗せてしまったのではないかと思われるほどです.


田中組の傀儡師とは
 傀儡師が子供を集め『船弁慶』という物語をからくり人形を操って見せるというストーリーです.
からくり人形が,からくり人形を操るという凝ったもので,江戸期の竹田からくりの形式を伝えることから生きた化石とも呼ばれる貴重なものです.
参考ページ→亀崎潮干祭・田中組からくり人形

傀儡師の拡大.
箱の上にシンバルを打つ小唐子人形が二体.
義経と弁慶一行の乗った船や亡霊として現れた知盛も,劇中劇として同じように描かれている.
庄兵衛師には貴重な所蔵品を拝見させていただきました.
ありがとうございました.
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