祭りや芸能は、日々の厳しい労働と暮らしへのエネルギーを生む、本来潤滑油のような存在でした。
しかし、今では一年に一度であったこの楽しみや御馳走も、毎日のように教授することができ、人々が「個」で活動することが多くなった結果、その存在すら危うくなってきたと言えます。
市域には、保存会や町内会によって守り続けられている祭礼や民俗芸能があります。
一方で、地域的特徴とも言えるオマント(馬之塔)など、どこにでもあった祭礼が消えて行こうとしています。
春や秋の祭りの季節になると、お囃子の練習をしている笛と太鼓の音が何処からともなく聞こえてきたものです。
今だからこそ歴史を振り返り、人が生きていく上での祭りや芸能の意味を、次世代に伝えることが必要だと考えています。
今回は、最も荘厳と言える山車祭礼を通じて、このことを伝えることができたらと思います。(特別展図録より抜粋)
・主な展示作品
からくり人形(起I起本町町内会
祭礼用仮面(馬寄)石刀神社
大聖車旧からくり人形(馬寄)石刀まつり山車保存会
大聖車妻板・彫刻他(馬寄)石刀まつり山車保存会
大聖車からくり人形(馬寄)石刀まつり山車保存会
中屋敷車からくり人形(馬寄)石刀まつり山車保存会
中屋敷車彫刻他(馬寄)石刀まつり山車保存会
中之小路車旧からくり人形(馬寄)石刀まつり山車保存会
中之小路車からくり人形(馬寄)石刀まつり山車保存会
更屋敷車大輪(馬寄)更屋敷町内会
5輌出揃い写真(個人)
見送り幕(竹鼻)竹鼻祭山車保存会(下鍋屋町)
大幕(竹鼻)竹鼻祭山車保存会(川町)
見送り幕(竹鼻)竹鼻祭山車保存会(川町)
他
◆講演会◆
1.11月1日(日) 「一宮をめぐる山車の文化」
講師:一宮市文化財保護審議会委員 鬼頭秀明氏
2.11月15日(日)「山車をかざる〜錺金具の美と技」
講師/叡山学院教授 久保智康氏
【時間】午後1時30分〜3時 【場所】研修室 【定員】40名
【対象】一般 【参加費】無料
【申し込み方法】直接会場(12時30分開場)