「茶運び人形に」に代表される座敷からくりは江戸時代に室内の鑑賞用として製作されました。その動力源は人力によるものやゼンマイ、水銀などさまざまです。現在見つかっているもので座敷からくりの最高傑作は、「弓曳童子」と「文字書きからくり人形」といわれています。これらは多数のカムや歯車の組み合わせによって複雑な動作をします。
その人形のひとつが平成21年、安城市古井町内の旧家から発見されました。現在は動きませんが、錘の重さが動力源となり「松」と「竹」の2文字を同時に書きます。また自動で動く座敷からくり人形としては日本で2体目で、構造などから江戸時代後期に製作されたものと思われ、当時の最高水準の技術で作られました。
本展覧会では、からくり人形が描かれた引札などを通して、その歴史をたどるとともに、あらくる動力源を利用して動くからくり人形を展示します。そして今回の展示を機に製作した文字書きからくり人形の複製品から、そのメカニズムを紹介します。
注目は、最初に発見された文字書きからくり人形と本館蔵の文字書きからくり人形の初顔合わせが実現します。また、幕末に「からくり儀右衛門」と呼ばれた田中久重作の弓曳童子もあわせてご覧いただけます。この機会をお見逃しなく!(企画展パンフレットより)
7月21日(土) 午前11時、午後1時、午後3時から
9月17日(月) 午前11時、午後1時、午後3時から
最初に見つかった文字書きからくり人形などの実演
実演:東野進・秀規氏(ゆめからくり一座)
7月29日(日) 午前11時、午後1時、午後3時から
茶運び人形・弓曳童子・本館所蔵文字書きからくり人形複製品などの実演
実演:九代目玉屋庄兵衛(からくり人形師)
8月12日(日) 午前11時、午後1時、午後3時から
「ロボットラボ」鉄人ロボットなどの実演
実演:愛知工業大学(古橋研究室)
9月2日(日) 午前11時、午後1時、午後3時から
「ロボットパフォーマンスショー」黒田節ロボットなどの実演
実演:ロボスクエア
8月5日(日) 午後2時から
「江戸のハイテク・からくり人形」
講師:鈴木一義氏(国立科学博物館理工学研究部科学技術史グループグループ長)
9月9日(日) 午後2時から
「からくりの文化史 -竹田からくりの絵を読み解く-」
講師:山田和人氏(同志社大学文学部教授)
9月1日(土) 午後2時から
「文字書きからくり人形の再現とその道程」
講師:鳥居直(安城市歴史博物館学芸員)
7月22日(日)、8月4日(土)、8月11日(土)、8月26日(日)、8月4日(土)、
9月8日(土)、9月16日(日) 午前10時、午後2時から