20-02-10更新

かつて名古屋最大の祭礼であった「東照宮祭」には名物祭車といわれる9輛の山車がありました。
なかでも行列の先頭(隔年で最後尾)を行く下七間町の橋弁慶車は元和6年(1620)の創建で、上段に架けられた五條橋の上で立ち回る弁慶と牛若のからくり人形が人気の山車でした。

残念ながらこの橋弁慶車は太平洋戦争の空襲で名古屋市内の多くの山車とともに焼失し、今その姿を見ることはできません。
しかしながら橋弁慶車の帰り囃子として演奏されていた『七間町囃子』は、現在でも愛知県各地の祭りで聴くことができ名古屋市内では「七間町くずし」と呼ばれ、帰り囃子として多くの山車で演奏されています。
昼間の能管から持ち替えた篠笛と鉦の音色は華やかさと哀愁を漂わせ、宵祭りの気分を盛り上げるのに一役買っています。

またこの七間町囃子は市内のみならず尾張地方各地にも伝わり神楽や日中の道行き囃子として演奏されることもあります。

※順次追加予定。七間町囃子の情報をお待ちしております

20-02-25 半田市板山地区本板山組「髙根囃子」追加


名古屋市東区出来町天王祭の西之切鹿子神車(かしかじんしゃ)の帰り囃子で千秋楽からの帰途に演奏されます
名古屋市東区出来町天王祭の中之切河水車で、夜間提灯を点灯した後の道中囃子(帰り囃子)で演奏されます
この七間町とは別にもう1曲帰り囃子があります(動画後半部分)
名古屋市東区出来町天王祭の古出来町の王羲之車で帰り囃子として演奏されます
名古屋市東区筒井町天王祭に曳き出される湯取車で昼夜を問わず道行き囃子として演奏される湯取車の代表曲です
通称「雨降り囃子」
名古屋市中村区の花車神明社祭に曳き出される二福神車で帰り囃子として演奏されます
二福神車と同様
名古屋市緑区の鳴海表方祭に曳き出される相原町唐子車の山車囃子で宵祭りの道行き囃子として演奏されます
名古屋市南区の本地祭にて道行き囃子として演奏されます
東海市大田まつりの荒古組で曲名は「蟹田の別れ(かんだのわかれ)」。本楽の午後、蟹田を通過してからこの曲を演奏します。別れということから古くはこの蟹田で曳き別れをしていたのでしょうか。
荒古組に同じ
東海市横須賀まつりの大門組で山車蔵に納める際に演奏される「大神楽」。そして最後に能管から草笛に持ち替えて演奏されるのが「草笛大神楽」です
この動画では能管の大神楽で始まり34秒あたりから草笛大神楽に変わります!
知多市岡田のまつりで道行き囃子として使用されます。
半田市乙川のまつり。試楽の夜、若宮八幡社から曳き出されてから演奏されます。また本楽祭で坂下ろしが終わりサヤに戻る際にも演奏される帰り囃子。
浅井山に同じ。
乙川四山のうち西山のみ鉦が入ります。
高根囃子です。
武豊町ふれあい山車まつりの会場を曳き出してから演奏されていたので帰り囃子でしょうか。(詳細不明)
曲名は「大神楽」
道行きの囃子として使用
道行きの囃子として使用
小牧秋葉祭中之町の道行囃子
土曜日の夕刻曳き出されてから演奏
津島市神守地区の中町です
囃子名は「大神楽」
田原まつり3町内で本町のみ演奏されています。「七間町」もしくは「五条橋」といい、唄と平成19年より復活した三味線が入るのが特徴で夜山車で囃されます。
素材提供:朱高欄氏
2015年に二番永田組と御酒洛氏によって復活された七間町囃子
これは名古屋能楽堂において演奏されたもの