尾張の山車まつりへ [どんてんぐるま]−[歌神楽]

歌神楽

　東海銀行UFJ銀行前の交差点を南北に通る通称「常滑街道」は横須賀町のメイン道路でその名も本町通りという．現在はやや寂しくなったが、かつては横須賀町方の繁栄を背景に，造り酒屋や大店が軒を並べていた．
　山車はこの道から外れてしまうと急に道が狭くなるので見物するのは大変である．この本町通りは遠来からの祭り見物の人並みも多かったに違いない．
　そんな本町通りを山車は「ゆうしゃぎり」から「歌神楽」に曲を替えて曳く．この歌神楽も名古屋の「唄神楽」とは全く別の曲だが、格調高いメロディで非常にゆっくり演奏される．この歌神楽は常滑市大野町でも演奏され，曲も非常に似ている．同じ名古屋型の山車でもあり，相互に影響しあっていることは間違いないだろう．
　歌神楽は楽人（囃子方）の腕の見せ所，聞かせどころであるが，珍しいのは小太鼓の唄う歌である．そもそも，横須賀の囃子は囃子言葉が多いのであるが，この歌神楽は歌詞はないものの，旋律を笛と歌で分担している．ゆうしゃぎりなどと違い，特定の場所でしか聞けないが，機会があったらソッと耳をそばだてていただきたい．
　
歌神楽の聞けるのは，本楽の大どんてん前や本町通り（本町組，大門組）．試楽の市道元浜線（公通組）などである．（他にもあったらご教示いただきたい）
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