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常滑祭り〜山車の特徴


常滑祭りの山車は知多半島で行われる山車祭りの山車と同型で知多型(或は半田型)と呼ばれます。広く知多型と言っても建造年代、構造からいくらかに分類できますがそうした点から見ると現在の山車は大正年間から昭和にかけて建造されたものが多く素木の山車です。(古くは知多型でも旧式とか古型と言われる塗りの山車もありました。)それでは、常滑祭りの山車独自の特徴を紹介しましょう。

・上山の水引
常滑の山車は神社等で上山をせり上げた時、四本柱のまわりに水引と呼ばれる幕で飾り
ます。常滑より南の坂井、上野間でも上山の水引は見られますが、これらの地区は上山の人形浄瑠璃(からくり芝居)の関係のもので、常滑のものと多少趣旨が異なります。

・ 追幕がない
知多型の山車の多くでは上山の後部を追幕と呼ばれる幕で飾りますが常滑の山車にはこの追幕がありません。(その代わりが水引)奥条、山方には追幕や追幕柱が残っています。使用した時期もありましたが、六字の統一のためか現在は使用していません。

・ 吹き流しの付け方
多くの地区では山車の曳行時、吹き流しを堂山高蘭から垂らしますが、常滑ではこの垂らした左右の吹き流しを結びまとめて垂らします。後ろからみるとちょうどYの字にみえます。こうしたことは他地区ではしません。

・ 前山四本柱の神札
祭礼の前にお祓いが行われ神札が授与されますが、この神札を前山四本柱に麻緒でくくり付けます。(瀬木は上山高蘭正面真ん中、奥条は前檀に御幣と一緒に置く。

・ 前梶の横棒
前梶二本に横棒を渡します。前梶役はここに手をかけるだけで梶を切りません。梶は後ろだけで切ります。当然、後ろの車輪がよくすり減ります。この横棒、昔はありませんでした。

・ 素木の車輪
多くの地区の山車の車輪(ゴマ、ハマ)には鉄のタガがはめられていますが常滑では付けていません。梶を切ったあとの車輪の木くずにはどことなく情緒があります。以前に付けたこともありましたが付けかたが悪かったのでしょう。タガがはずれ台輪をけずってしまったものですからやめてしまいました。(瀬木の例)

・ 素木の外輪(北条の山車)
知多型の外輪は他地区(太田、岡田、東端)にもありますがこれらは塗りがされている古型の山車です。北条の山車は素木の外輪。台輪の上は他地区と同型の知多型。こうした山車は他にありせん。昭和30年代、現車を建造するときに旧車に似せて作ったためです。ちなみに彫刻も新調しましたが、題材は旧車のものを真似てます。
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