壇箱「太平楽の楽人」 立川和四郎富昌 弘化3年

 「太平楽の楽人」は立川和四郎富昌の最高傑作の一つといわれます.4人の楽人はそれぞれ表情・姿勢も変化に富み,耳を澄ませば旋律が聞こえて来るよう.
 物理的に奥行きの無い壇箱を,より立体的に見せるため,4人が車座になって演奏している情景を表現しているとされ,特に後ろ向きに配置された人物は稀少.
脇障子
「葡萄採り仙人」より
川和四郎富重
 弘化3年
 上半田南組の脇障子「崑崙坊人」や下半田北組脇障子「手長、足長」などとともに異国人を題材にした異色作品です.
 ブドウの実はギヤマン(ガラス)製で制作当時では貴重で高価なものだったようです.