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第67回 注連縄

 謹賀新年 祭吉の山車祭り講座も三年目を迎え、講座数も67回を重ねることとなりました。 昨年は講座の冊子版も発行することができ、インターネットの環境がないかたにも講座を紹介する事が出来ました。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
 新年を迎えるにあたり、どこの家でも玄関先に注連縄を飾りますね。今回は注連縄についてお話しましょう。
 この注連縄、〆縄とか七五三縄の字も当てられます。また、〆飾りとも呼ばれますね。注連縄は神聖な場所を意味するもので、俗的な世界と神聖な世界とを区別する結界の意味もあります。神話の天の岩戸に張った「しめくりなわ」が元とされます。古神道では大自然そのもの、また働きを神と仰ぎ崇拝します。大自然そのものの中心になるのが太陽であり、天であるわけです。その自然現象を表したのが注連縄です。横に張られた縄の部分がが雲垂れた縄が雨神垂が雷です。その奥にくるのが神様(天)となるわけです。
 さて、正月の注連縄は神様を迎えてお祭りすることから端を発しているわけですが、夫々の家が祭場となり、それを表すため注連縄を付けるのです。ちなみに門松は神様が一時的に降臨する依り代とされます。正月神は先祖神と言われます。古くは人が亡くなると魂は山に行き山の神となり、正月には正月神となって里に下り、子孫の繁栄を見守るとされてきました。正月の神様を年神様とも言いますが、関連しては年を頂くということもありますね。古い年の数え方で数え年とか言われますが、正月を迎えて年を加算するものですね。つまり正月に迎えた神様から年を頂くわけです。もう一つは一般的な満年齢、誕生日に年を加算します。こうした正月神様、年神様をお祀りする場に付けられたのが正月の注連縄です。
 近年、背筋が寒くなるような事件が多発し、人の心がすさんできていると感じます。古き良き日本の心、豊かな心を持ちたいものです。どうそご家族揃って正月神様を迎え、楽しい正月をお過ごし下さい。

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