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[尾張の山車まつり]−[祭吉の山車祭講座][大谷祭の見所]

第31回 大谷祭の見所

 常滑市の南部、大谷地区には2輌の山車が残されています。大谷地区の山車祭りの起源は古く、両山車とも宝暦年間以前ともされ、知多半島の中でも早い時期から山車祭りを行ってきました。
 古くは山車を浜に下ろしたといわれます。(現在は堤防近くの公園に曳き込まれ勇壮に曳かれる様がその当時を偲ばせています。)半田亀崎の潮干祭に類似していることから山車の特徴も亀崎に類似しています。伊勢湾側の潮干祭と言った所でしょうか。
 亀崎と比較しながら大谷祭を紹介していきましょう。
山車
 はんど綱が山車の堂山左右から二本づつ付いています。また、はんど綱も山車の中に収納できる形になっています。山車の後部、出入り口の格子が引き戸状になっています。山車の曳き廻しの時は大幕が下ろされます。碧南大浜の亀崎の旧車も同様の造りです。山車全体は塗りの古い形式ですが、随所に素木の彫刻が施されて居ます。なんとなく亀崎の力神車を思い浮かべます。
 ・浜条「蓬莱車」
なんといっても、立川常蔵昌敬の彫刻です。塗りから素木の山車へ移り行く時代の山車の形式です。
 ・奥条「東桜車」
彫常の彫刻が施された大正年間の山車ですが、なぜか金塗りの彫刻も多く、堂山斗形は極彩色と乙川南山に見られるような形式です。大正年間にこうした形式の山車が作られたことは他には見られません。
曳きまわし
山車の曳き廻しには威勢よくたくさんの塩がまかれ清められます。見物の方はくれぐれもお気お付けを。
衣装
山車の曳き手の若い衆の祭装束は皆揃っていて、亀崎の様に古い伝統が守られています。
祭歌
・祭中、随所で伊勢音頭が歌われます。これも亀崎によく似てますね。
伊勢湾からの海風がそよぐ大谷祭。
どうぞ、伊勢湾側の潮干祭。見に行ってみてください。
浜条「蓬莱車」檀箱彫刻 奥条「東桜車」斗形

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