[尾張の山車まつり]−[今週のアングル2000][16]
No.16
00-05-19追加


耐える力神
場所:半田市内某所
力神 「おいおい、そこのお前!」
nova 「・・・・・」
力神 「おーい、お前だよ.そこのカメラ2台持った胡散臭いお前!」
nova 「私か?」 (どこから声が聞こえて来るのかわからず,キョロキョロしながらも返事)
力神 「そう、ここに胡散臭いのはお前しかいないだろ」
nova 「誰かと思ったら、あんたか?呼んだのは」  (壇箱の下を屈んで覗き込みながら)
力神 「おい!ちょっと頼まれてくれんか?」
nova 「人にモノを頼むのに『お前』はないだろう.」
力神 「まあまあ、オレとお前の仲じゃないか」
nova 「あんたなんか知らんぞ」
力神 「この『今週のアングル』の第11回で出てきた力神は俺の兄弟なんだ.」
nova ああ、あの『生爪剥がし力神』の兄弟か.して、お前兄貴?」
力神 「知らん!」父親は彫常っていうんだが、あいつとは同い年生まれだ.」
nova 「母親は?」
力神 「答えられん事聞くなっ!」
nova 「ところで、頼みって何だ?」
力神 「オレの顔をよくみて見ろよ.」
nova 「ぷっ」
力神 「笑うなっ!失礼だろ」
nova 「どうしたんだ、その口?」
力神 「どうしたもないもんだ、口だけじゃないぞ!鼻もだ.あまりにも陽気がよかったんでついうとうとしたんだな.それでハッと目が覚めたらこのざまだ」
nova 「居眠りする力神なんか聞いたことないぞ.ところで口にいっぱい砂糖詰められて,どうして喋れるんだ」
力神 「それはな、力神様は相手の心に直接語りかけられるんだ.それと、これは砂糖じゃない.塩だ!....苦しくてたまらんから早く取ってくれ」
nova 「自分で取りゃいいだろ」
力神 「それが出来ないから頼んでるんだろ.手を離したら壇箱が落ちてくる」
nova 「御生憎様だね.私は彫り物に触らないのがポリシーでね.ホントはあんたの汚い口や鼻の穴に指を突っ込むのがいやなんだけどね」
力神 「頼むよ!一緒のお願いだ.....」
子供A 「ねえねえ,お母さん.あのおじちゃん,しゃがんで何かぶつぶつ言ってるよ」
母親B 「目を合わせちゃダメよ.春先は変な人が多いんだから.さあ,行きましょ」
nova 「おいおい,変な目で見られてるじゃないかよ.仕方ないなあ.じゃあ誰か呼んできてやる」
novaさんキョロキョロと組の人を捜しながら池の畔を歩いていると,池に浮かべられたちんとろ船の上で可愛い子供が三番叟.
nova 「あれ,三番叟だ.写真撮らなくちゃ」
30分ほど三番叟に見とれていたnovaさん.時間がなくなったので慌てて阿久比の萩の坂下ろしに向かったのであります.その車中で.
nova 「あ,『力神』忘れとった.
その後,ちゃんと塩抜きして貰ったのだろうか

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