12-02-21更新

常滑市西之口祭り〜郷中「西寶車」

郷中を中心とした地区で所有する山車で、山車まつりがいつ頃から行われていたかは不明ですが、旧車の部材と嘉永6年(1851)と記載のある道具箱が保管されており、山車祭りはそれ以前から行われていたと推定されます.

現在の山車は天保6年(1835)に建造された橋詰町(常滑市大野)が所有する山車を、文久3年(1863)に米70俵で譲り受けたものです.

昭和32年から山車庫にしまわれたまま、永らく曳かれることもありませんでしたが、平成3年に大修理を行い平成4年から復活しました.
平成10年には、上山の文字書き人形が新調され、翌平成11年の祭礼には大将人形の「恵比寿人形」も完成しました.

からくり人形は采振人形と大将人形の恵比須、小唐子、大唐子の4体で「文字書き」のからくりを披露します.

平成16年(2004)屋根、高欄周りを修復.
平成10年に楫方袢纏を旧来の意匠に戻しました.

からくり人形

水引幕
「波に千鳥の刺繍」

大正13年
鬼板、縣魚

前棚彫刻

高欄周りの彫刻

山車庫には旧車(先代車)のものと推定される、前山の四本柱や虹梁など知多型の部材が残されています.
現在のような名古屋型ではなく、かつては知多型の山車を曳き廻していたのでしょうか.

楫棒の清め儀式

祭り当日の朝、楫取衆は楫棒を担いで西之口神明社西の海岸に向かいます.2名が海に入り楫棒を海水で洗い清め、山車曳き廻しの無事を祈願します.
現在では西寶車のみに残されている行事です.

走り込み

西之口神明社の境内に曳き込まれるときは、静かな遊神楽の囃子から早神楽に変わるのを合図に、勢いよく走り込みます.
その昔境内が砂浜であった時の名残を今にとどめる曳き込みです.

平成16年改修完成式典

平成20年から替わった楫方袢纏

徴笑寺前です.上山の幕は霞幕で宵祭り(土曜日)に着用します.

西ノ口駅東

きたまつりにて