10-02-05更新

半田市上半田地区〜ちんとろ船と三番叟

住吉神社の社前に広がる宮池に2艘のちんとろ船(まきわら船)が浮かべられ、その船の前部にしつらえた舞台では子供による三番叟が奉納されます.
津島市の津島神社で夏に行われる天王祭りのまきわら船を伝えられたといわれます.

宮池が築造されたのは宝暦7年(1757)で、山車祭りより早い時期、寛政から文化の頃に宮池にまきわら船を浮かべて舟祭りが始まったといわれます.

試楽の夜にはちんとろ船の屋根に1年の日数をあらわす365個の提灯を半休状に飾り、中央には月をあらわす12個の提灯を掲げます.
「ちんとろ」という名の由来は、船の提灯の形が「珍灯籠」であるためチントロ船と呼ばれたとも.
また、囃子が「チントロ、チントロ、サッサァーイ」と聞こえることからこの名前がついたといわれます.

子供三番叟は3・4歳〜6・7歳の男子によって舞われます.北組、南組では装束・化粧・舞い方などに相違がみられ、北組「住吉丸」では「男舞い」といって力強く舞われ男らしいきつい化粧を施し、一方南組「入宮丸」は優しい化粧と舞いで「女舞い」といわれます.

ちんとろ船と三番叟
昼間のちんとろ船
花火とちんとろ船

三番叟

三番叟の舞は北組が男三番叟、南組が女三番叟で、その違いは男三番叟は力強く化粧も男らしく、女三番叟は優しい舞いといわれます.
小学校1年から3年の男子から選ばれますが、練習場所が三番叟に選ばれた子供の家で行われるために、接待費や衣装の出費が大きくなります.これらの負担が出来る家でないとならないため人選には苦労があるようです.

北組の三番叟

南組の三番叟


金魚花火